「グレープフルーツにはナリンギンという成分が含まれており、食欲抑制効果があるのでダイエットに役立ちます」と色々なサイトに書いてあるので、ちょっと疑問に思ったところです。
たしかに、グレープフルーツにはナリンギンという成分が含まれていて、このナリンギンには食欲抑制効果があるようです。(参考:「ナリンギンの効果」)
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グレープフルーツ精油で痩せる?そんな都合のいい話ある?
ナリンギンという成分、アロマを勉強している人でもあまり知らないと思います。
グレープフルーツの苦味の成分で、ダイエットにはこのような効果が期待できるみたい。
ナリンギンは食欲抑制作用や抗酸化作用があり、また満腹感を得やすくすることから、グレープフルーツダイエットなどダイエット効果が期待されます。独特の苦みが食欲を抑制することでダイエットにつながるのです。
「わかさ生活」ナリンギンの効果
なるほど。
果肉よりも果皮に多く含まれるので、果皮から抽出するグレープフルーツ精油にも当然含まれているでしょう。
ただし、グレープフルーツ精油の主成分はd-リモネンです。
d-リモネンにも色々な働きがありますが、消化を促進したり、腸の蠕動運動を促進したり、お腹の調子を整えながら食欲を増す「食欲増進作用」があるのです。
このd-リモネンは精油の成分のうち95%ほどを占めているのですからナリンギンの食欲抑制効果を期待するよりも、どちらかというと食欲を増してしまう方がパワーが大きいのではないかと思います。
交感神経を刺激して脂肪燃焼?

また、グレープフルーツ独特の苦味のある香りの元、ヌートカトンに交感神経を活発にする作用があるので、それで脂肪燃焼をサポートする働きがあるという研究もあります。
グレープフルーツ精油の香りによる匂い刺激は食欲を抑制し、血糖・血圧や体温を上昇させ、脂肪を分解する作用を持ち、反対に、ラベンダー精油の香りによる匂い刺激は食欲を促進し、血糖・血圧や体温を低下させ、脂肪分解を抑制する効果を持つ事を科学的に明らかにしました。
「食欲を調節する香り」も参照のこと。
交感神経が優位になれば、たしかに食欲を抑えることも出来ます。
ただ食欲を感じるのは血糖値などとも関係がありますから、これだけで食欲抑制=脂肪も燃焼=ダイエット!とはいかないと思っているんです。
上記の実験は、まだラットの段階ですし。
科学的な根拠がゼロではないのは良しとして、グレープフルーツの香りを嗅いでダイエットできるなら、どうして私は痩せないのか?と思ってしまう。
香りを嗅ぐだけで食欲もなくなって脂肪も燃焼できたら、この世におデブはいなくなる。
グレープフルーツのさわやかな香りを嗅いで、ごはんいらないと思うか、食欲がわいてきたぞ!と思うか。
私は気分がすっきりすれば、食欲は増すのではないかと思います。
とはいっても、香りの感じ方は本当に個人差があるので、この香りを嗅いで食欲がなくなると感じるのであれば、ダイエット効果が期待できるかもしれません。
そのような場合は食事の前に芳香浴などをするといいでしょう。
ダイエットに使うならマッサージ
一方で、マッサージオイルとして使った時には脂肪燃焼効果があるということも分かってきました。
リモネンが血行を良くしたり、代謝を良くする働きがあるので、グレープフルーツを脂肪燃焼マッサージ用のオイルとして使えば、ダイエット効果が期待できるかもしれません。
ですから、グレープフルーツはダイエットのために使うとしたら、食欲を抑えるために使うのではなく、脂肪燃焼マッサージで使った方が効果的ではないかと思います。
食欲を増進させるなら、食事の前に使うのは危険ということですから、お風呂上がりなどや寝る前にマッサージするときに使うと良いでしょう。
まとめ:食欲が減るかどうかは、香りを自分の鼻で確かめて!

香りの好みは本当に個人差があります。リモネンやナリンギンの作用とは関係なく、食欲が増すと感じる人もいれば、食欲がわかなくなると思う人もいるでしょう。
精油の効果はおよその目安くらいに考えて、自分に合うかどうかはやっぱり自分の鼻で確かめるのが一番です。
それでもし、食欲が抑えられるなら、食事の30分〜1時間くらい前からグレープフルーツ精油を焚いておくと、食欲抑制効果が得られるかもしれません。
逆に胃腸の調子が悪くて食欲がない人は、食事の前に嗅ぐのもいいですし、消化を促進するために食後1〜2時間くらいしてからお腹のマッサージに使ってもいいでしょう。
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